ID：L-CH0015
データ収集日：2020年1月17日
	聞いた素材：[阪大シンポ] 「創ること 超えること」第1部-1 平田オリザ（2013）
	https://www.youtube.com/watch?v=fOgzDpSM1Ds
行番号	聞いた素材	協力者の発話内容		データ収集者の発話内容	備考
		発話	日本語訳
1	平田です。よろしくお願いいたします。あの，ご紹介いただきましたように，私，あの，劇作家演出家で，演劇を作るのが本業なんですが，	正如刚才所介绍的，我是，呃，作为「作曲，本業［日本語で発話する］」？他的专门领域，刚有介绍，他的本业有提到「本業［日本語で発話する］」这个单词。我的本职是什么什么什么研究，至于是什么研究好像我刚刚遗忘了。	先ほど，ご紹介にあったように，私は，「作曲，本業」の研究をしているんですけれども，彼の専門領域，それを先ほど紹介されました。彼の本業は，「本業」という単語が言及されました。私の本業はなになにの研究ですが，具体的になんの研究であったかについては，忘れました。
2	まあ，大学の教員はまあ，十数年やってるんですけども，	我在大学勤务了，我在大学工作了十几年。	大学で，えっと，十数年働いていました。
3	縁あって，7年ほど前に阪大	与什么什么有缘分，在七年前，	なにかと縁があって，7年前に，
4	に呼んでいただきました。まああの，私，生まれも育ちも東京で，	我出生与成长都在东京。	私は生まれも育ちも東京なので，
5	まさか国立大学の，しかも阪大に呼んでいただくとは思ってもいなかった	没有想到我会被邀请来大阪大学。	まさか大阪大学に呼ばれるとは思わなかったのです。
6	のですけど，人生っていうのはなにが起こるかわからなくてですね，こういう	人生不知道会发生什么一样。	人生，なにがあるかわからないですね。
7	ことになりました。で，今ご紹介あったように，7年前にですね，コミュニケーションデザインセンターという，	正如刚才所介绍，我七年前在，这个交流中心，「コミュニセンターに来ました［日本語で発話する］」。	先ほど，紹介にあったように，私は，7年前からこのコミュニティセンターに，「コミュニセンターに来ました」。
8	大学院生のための，ま，教養教育の機関ができました。	大学院生的这个，教养，教育，这个机关工作吧，我猜想是这个。	大学の中の教育，教養機関で働いていた，だと思います。
9	えー，ここはですね，みなさん，阪大というと，ちょっとお堅いイメージがあると思うんですね。り，えーと，工学部や医学部の，そういうお堅い	大家可能对大阪大学有一种刻板的印象。觉得就是理工科，或者是，	阪大についてたぶん堅い印象があると思うんですけれども，たとえば，理工学部とか。
10	イメージがあると思うんですが，ま，そういうちょっと堅いイメージの大学院生たちに実際に演劇とかダンス	对于这类，对大阪大学有刻板印象的学生当中，其实大阪大学还有像演剧，歌剧吧。「演劇とは中国語でどうするんだろう［日本語で発話する］」。应该翻译成歌剧吗？还是戏曲？呃，还有这样的学科。	ちょっと阪大について堅い印象を持っている学生の中でも，実は「演劇とは中国語でどうするんだろう」。オペラなのかな。もしくは，劇曲なのかな。
11	とかですねデザインとかを経験してもらって，発信力や想像力をつけてもらおうと，	以及学习设计，通过学习这些歌剧，戏剧与设计方面，然后，把这些信息推向社会。「発信力を持って，を聞きました［日本語で発話する］」。	もしくは，えっと，デザインを学んで，えっと，演劇を学んで，これを通して，発信力を社会に持っていく。「発信力を持って，を聞きました」。
12	できるだけ，これをですね，まあ少なくても博士課程に進むぐらいの人間はですね，できるだけあのみなさん，とってもらいたいと思って，ま，授業をしております。ま，これが	这一类的学科，「演劇とデザインせめて［日本語で発話する］」就是，呃，至少是在博士后期课程应该要，应该是必须履修的课程。	このような学科，「演劇とデザインせめて」，大学院の後期過程，博士後期課程で，必修科目として履修しなければならないはずです。
13	うまく進んでいくとですね，ま，そのうち，あの，もう，演劇をやらないと医者になれないという，	如果顺利的，呃，如果顺利的话，呃，在大阪大学不履修演剧这门课的话，是无法从医学部毕业的。	順調だったら，大阪大学で演劇を履修しないと，医学部から卒業できない。
14	すばらしい時代がくるんですけど，まあ，	这，像这样的非常伟大的时代可能会到来。	このようなすばらしい時代が来るけど。
15	あんまり演技のうまい医者も信用できませんから，	但是毕竟作为医生的话，尽管他的演剧学这门课履修的分数很高，就算很高，作为医生是无法得到信赖的。无法被信任的。	でも，たとえ演劇の科目で高い点数を取ったとしても，医者として信用されるかどうかがまた問題です。
16				ここでは，この平田先生は，なにを言いたいと思いますか。
17		「うーん，今までの理学，大阪大学という社会的なイメージは，確かに理工系とか，医学部が有名なんですが，ただ，このような大学，理系の大学として，基本的な教養科目も必修と考えています。ただ，その教養科目が，たとえ，高い点数を取っても，まあ優秀な医学部生とは，社会的には認められないということです［日本語で発話する］」。	「うーん，今までの理学，大阪大学という社会的なイメージは，確かに理工系とか，医学部が有名なんですが，ただ，このような大学，理系の大学として，基本的な教養科目も必修と考えています。ただ，その教養科目が，たとえ，高い点数を取っても，まあ優秀な医学部生とは，社会的には認められないということです」。
18				その演劇が医学部で必須というのは，本当の話なのか，もしくは，ただの冗談なのか。どちらだと思いますか。
19		「ただの冗談と思います。この時代が来るという。つまり，まだ来ていないという現実だと思います［日本語で発話する］」。	「ただの冗談と思います。この時代が来るという。つまり，まだ来ていないという現実だと思います」。
20	そこそこにしておいたほうがいいと思うんですけど，まあ，そんな仕事をしております。ま，これは教育面の仕事なんですが，もちろん大学の教員ですから，研究面もしなくては	这当然是教育方面的，呃，教育问题，但是作为在大学做研究的，也是研究的问题。	これが教育の問題でもあるし，大学で研究の問題でもあります。
21	いけないので，今，一番，あの，外向きにやっているものがですね，ロボット，基礎工学部にですね，去年，	现在我们做的面向社会最多的就是机器人，在基础「基礎のあとの単語が忘れました［日本語で発話する］」。作为基础的什么什么是这个机器人的。	現在，我々が，社会に向けて一番研究しているのはロボットなんですけれども，その基礎，「基礎のあとの単語が忘れました」。なになにという言葉があったんですけど，聞き取れませんでした。
22	あの，ここに来ました，石黒浩先生という，あの，	「イシロヒロセ先生［日本語で発話する］」。石野？广濑？应该是石野。	「イシロヒロセ先生」。石野？広瀬？たぶん，石野先生だと思います。
23	みなさんもあの，名前は，あの，ご存知だと思うんですが，自分にそっくりの，アンドロイドを作っちゃう，ちょっと頭がおかしい教授が	「自分のそっくりアンダロイド，その中の単語1つ［日本語で小声で発話する］」有一个单词我没有听清楚。「アンダロイド［日本語で発話する］」应该是一个片假名的外来词，这个我没有听懂。	「自分のそっくりアンダロイド，その中の単語1つ」，よく聞き取れませんでした。「アンダロイド」という言葉があったんですけど，おそらくなにかのカタカタの外来語ですけど，ちょっとわかりませんでした。
24	うちにいるんです。彼ともう5年ほど，一緒にロボット演劇プロジェクトというのをやっています。これ，大変	我和石野先生一起做了五年的，这个机器人。「演劇［日本語で発話する］」演剧的研究，	石野先生と5年，そのロボットの「演劇」の研究をやってきて，
25	成功して，今世界中を回っております。	非常成功，也在全世界做了一些演讲。	非常に成功していて，そして，世界中で講演しています。
26	1月から，つい先々週まで，アメリカ，カナダ6週間回っておりました。来週は	刚刚，刚刚，之前的六个礼拜，石野先生都在美国，加拿大那边做讲学。	この前の6週間は，石野先生はずっとアメリカ，カナダで講演していました。
27	韓国に行きます。	接下来的一周回去韩国。	来週は，韓国へ行きます。
28	今年だけでも，スペイン，台湾，ベトナム，ロシアと，	今年又去了越南，泰国，俄国，韩国？「韓国じゃない，先ほど言いました。もう1つは忘れました［日本語で発話する］」。	今年はベトナム，タイ，ロシア，あと韓国？「韓国じゃない，先ほど言いました。もう1つは忘れました」。
29	えー，世界中を回って，これは大阪大学が作った演劇が世界中を回っているということなんです。	石野老师就是在全世界各地进行讲学，这当然也是大阪大学的一个项目。	石野先生が世界中で講演しているのが，えっと大阪大学のプロジェクトの1つです。
30	えー，で，ちょっと，それを先にご覧いただきたいと思います。	我们先关于这一部分，请看大屏幕。	これについて，まずスクリーンを見ていただきたいと思います。
31	ちょっと時間がかかります。	稍微会花一些时间。	ちょっと時間がかかります。
32	えーと，これはアンドロイド，あのロボット演劇は2種類あるんですけど，1つはアンドロイドを使ったもので，もう1つはこう，ちっちゃいロボットロボットしたものなんですけれど，	「アンドロイド［日本語で発話する］」，这个单词又出现了。「アンドロイド［日本語で発話する］」什么什么两个，这里我没有认真听清楚。	「アンドロイド」という単語がまた出てきたんですけれど，「アンドロイド」なになに，2つの単語は，ちょっと聞き取れませんでした。
33	えーと今お見せするのは，そのアンドロイドを使ったものです。	现在我给大家看的就是利用这个「アンドロイド［日本語で発話する］」，可能是个技术吧。所作的一个东西。	今見せるのが，この「アンドロイド」を使った，たぶんなにかの技術です。
34	ま，こんな感じで，あの，一応確認しておきますが，これ，あの，左側がアンドロイドです。	大概就是这样的，大概就是这样。左边的这个人物就是机器人。「アンドロイド［日本語で発話する］」，应该是机器人的意思。	こういう感じです。だいたいわかりました。左側はロボットですね。なので，「アンドロイド」という言葉はおそらくロボットのことを指しています。
35	お間違えのないように。こっち人間です。	右边的这位是人。	右側は人間です。
36	これ，実際に，映像だとわかるんですけど，	这其实通过影像的话，呃，能够明白。可以看出来。	うーん，映像を見るとわかるんですけど。
37	25分ぐらいのおしばいなんですけれども，特にアメリカなんか	几分钟的这个演练。「おしばい［日本語で発話する］」，应该是话剧排练。	何分間の練習なんですけれども。「おしばい」はおそらく，おしばいの練習だと思います。
38				何分間だと思いますか。
39		「聞き取れなかったです［日本語で発話する］」。没有听清楚是几分钟。	「聞き取れなかったです」。何分間なのかは聞き取れませんでした。
40	回っていますとですね，アメリカのかたたち，アンドロイドとかロボットに日本人以上に慣れてないので，25分のおしばいが終わってもですね，帰り際に，あのアンドロイド役の子うまかったねって	啊，二十五分钟，应该是。通过这个二十五分钟的话剧排练，美国人和日本人的，呃，日本人跟美国人的反应可能不太一样。日本人觉得完全没有看出来那个是机器人在演。	それが25分間の演劇の練習でした。そして，この25分の練習を見て，日本人とアメリカ人の反応が違っていました。日本人は，おそらく，その左側の子がアンドロイドだと気づきませんでした。
41	言う人がいるぐらい，これ本当なんですよ。本当に。それから，ま，途中まで気がつかなかったとかですね，あのーほとんど人間と区別がつかない，あるいは人間らしく見える，ってなことで，	这个是真事。几乎在话剧的二十五分钟的一半时间观众都没有察觉到，左边的这个人物是一个机器人在演。非常的像。他已经逼真的非常像一个真实的人物在演。	これは本当の話で，この話の途中，ほぼ25分まで，その左の子がアンドロイドだと気づきませんでした。なぜかというと，非常に人間らしい動きをしているからです。
42	まあ，評判を得ているものです。	得到了观众这样的评价。	このような評判を得ています。
43	えー，で，あの，今日，このあとは，まあ，ちょっと話をさせていただきたいんですけれども，	之后我会进一步进行说明。	これから詳しく説明しますが。
44	あの，なんでロボット演劇を始めるようになったかというと，	为什么机器人要开始演戏。	なぜロボットが演劇を始めたかというと。
45	これは，あの，みなさんはですね，ロボットというものを，博覧会とか，あるいは博物館，科学館みたいな	机器人的话，基本上我们在博览会，科技馆，或者是博物馆会经常看见。	ロボットといえば，博覧会とか，科学技術館とか，博物館の中でよく見られます。
46	ところでしか，まだご覧になったことがないと思うんです。	像这样在一个话剧中看到机器人的话，还是没有的。	このように，演劇の中で，ロボットを見るのが，少ないです。
47	そういうところではですね，ふつう，まあ工学者，技術者はですね，ロボットの	像这样在，「コーガクシャ，コーガクシャはなんでしょう［日本語で発話する］」。这个我不太明白意思。还有，技术人员和科学家吗？「科学，工学［日本語で発話する］」。啊，工学的学者。应该是工学的研究者。「工学者［日本語で発話する］」。	このような「コーガクシャ，コーガクシャはなんでしょう」。この言葉はちょっとよくわからなかったんですけども，そして技術者と科学者などでしょうか。あ，「科学，工学」というのは，工学の学者です。工学の研究者であるはずです。「工学者」ということです。
48	技術を誇ろうとするわけですね。誇りたいわけです。で，	通过技术，想要通过挖掘技术。「ホコリタイ［日本語で発話する］」。	技術を通じて，技術を掘ることによって。「ホコリタイ」。
49	そう，み，あの，一般のかたは見るとですね，技術に感心はしますね。ほうっと感心はするんですけど，でも	一般的民众可能对工学，或者是科学有所关心。	普通の人は，その工学もしくは科学に対して，関心は持っていると思います。
50	感動はしないと思うんですね。で，僕と石黒先生は，最初から	但是却对机器人没有太大的兴趣嘛。我猜后面的那句话应该是这个意思。于是，我和石野先生。	でも，ロボットに対しては，おそらく関心を持っていない。おそらく，うしろの言葉はこういう意味だと思います。
51	ロボットを使って人間を感動させたいと思ったわけです。	因此我和石野先生想要通过机器人，想要通过机器人使得人被感动，还是人应该通过机器人被感动。「感動させる［日本語で発話する］」。	なので，私と石野先生が，ロボットとして人間が，「感動させる」ようなものを作る。
52	ま実際にこのお芝居を見てですね，もちろん途中で笑う，お客さんたくさんいますし，最後には泣くかたもたくさんいらっしゃいます。ちょっと悲しいお話なんで。	因此我们做了这个项目，可能看到一半有些观众会发笑。或者说看到结尾会感到伤心。总之这就是一个非常悲，悲伤的故事，悲剧性的故事。	これを見て笑う人もいるし，悲しむ人もいます。とりあえず，これは悲しいお話なので。
53	で，生身のロボットを見て，泣くという体験を，ま，人類で初めてしてもらっているわけです。	「ナマミ，ナマミ［日本語で発話する］」。活生生的看到，呃，机器人，是人类第一次？嗯，我猜是这个意思。	「ナマミ，ナマミ」。うん，その，自分の目でそのロボットを見たのは，おそらく人類初めてです。たぶんそういう意味です。
54	ま，これが私たちの，最大の成果であり，これを大阪大学という大学でできるということは，非常に誇り，に，思うことであります。	这是我们作为共同研究者最大的骄傲。当然这也是作为大阪大学的一个非常值得，呃，夸赞的一项研究。	これは，共同研究者として非常に誇ることですし，えー，大阪大学としてもいいことです。
55	えー，ま，ちょっと，ほかの，まあ私のこれまでの仕事も少しお話をしていきたいんです。	接下来我将稍微提一点我至今为止的一些其他的工作。	これから，私が今までやってきたほかのことについて紹介したいと思います。
56	今日は超えるというテーマなので，	题目是超越。	テーマは超えるということです。
57	これは日韓合同公演です。	这个是日韩的共同演讲。	これは日韓の共同講演です。
58	2002年のワールドカップのときに，東京の新国立劇場で作りました。	这个是在二零零二年的日韩世界杯，在东京的国立竞，「国立競技場［日本語で発話する］」，竞技，竞技场做的。	これは，2002年日韓ワールドカップで，日本の「国立競技場」でやったものです。
59				これはスピーチですか。演出ですか。
60		「演出だと思います［日本語で発話する］」。是演出，应该是。	「演出だと思います」。演出です。演出のはずだと思います。
61				その講演はどちらの講演だと思います？
62		「そうですね。講演が［日本語で発話する］」，是指他在日韩世界杯做的一个关于，诶，对哦，他做的一个演讲当中。嗯，「スピーチはまず，本人がスピーチしたもの［日本語で発話する］」，他演讲的是关于做的这个项目吧。应该是在国立竞技场做的这个活动相关的一个演讲。	「そうですね。講演が」，その日韓ワールドカップに関するプロジェクトの講演だと思います。そうですね，彼がした講演の中で。「スピーチはまず，本人がスピーチしたもの」，わかりました。おそらく，この講演は，このプロジェクトに関するもの，国立競技場で行ったイベントに関したスピーチですね。
63	えー，日本人の俳優6人，えー，韓国人の俳優5人が	日本人，诶，日本人演员六人，以及韩国演员五人。	日本人，えっと，日本人6人そして韓国の俳優5人。
64	出て，左から4番目が三田和代さんですね。そこから	从左边开始的第三位是「ミタカズヨさん，ミタカズヨさん［日本語で発話する］」，我不知道他的中文应该是什么。	左から3番目のは「ミタカズヨさん，ミタカズヨさん」です。この中国語はわかりません。
65	ひとりおいて，もうひとりが，ペク・ソンヒ先生という韓国の人間国宝級の，はちじゅ，このときですでに80歳の，最高の女優さんを，韓国側も出していただいて，作った作品です。	呃，接下里介绍了一位韩国演员，她已经八十多岁了。她做了，是她，是她说她还在继续地创作作品，还是说她参与这个作品的时候是八十多岁。具体这个我没有听太清楚。	そして，それから，韓国の1人について紹介しました。彼女はもう80歳を超えているんですけれども，それは，この作品に参加したときは，もう80歳だったのか，という話はちょっとわかりませんでした。
66	これは日本と韓国，両方で演劇賞をとるという初めての作品になりました。	这也是日韩第一部合作的作的一部话剧作品。	これも日韓で初めて共同で作った作品です。
67	えーまこんな感じですね。	大概就是这样的。	だいたいはこのような感じです。
68	えーそれから，これは，これも日韓で合同で作った作品ですね。	这，这些也是日韩共同合作的一些作品。	これも日韓で共同で作った作品です。
69	これは，日仏合同で作った作品です。	这是日法合作作的作品。	これは日本とフランスで一緒に作った作品です。
70	えー，日本人とフランス人，これはフランスで制作した作品ですね。	呃，日本人和法国人。这是在法国制作的。	日本人とフランス人，これは，フランスで作ったものです。
71	これ，さい，あの，そのときの，新聞，新聞2面ぶちぬきで紹介されています。	这个是当时在法国介绍这部，日法合作的这个作品的新闻，占了新闻版面的两页。	これは，当時フランスの，日仏合同演劇について紹介したものです。新聞の2ページを占めていました。
72	東京ノートっていうのが，あの，題名です。	东京日记是这部作品的名称。东京笔记。	東京ノートがこの作品の名前です。
73	えー，これは，日本と，フランスとイランの3か国合同で作った作品です。真ん中に	这部作品是日本，法国和伊朗，三个国家共同制作的一部作品。	これは日本とフランスとイラン，3か国一緒に作った作品です。
74	いる男優はイラン人ですね。	中间站的这位男士的演员是伊朗的演员。	真ん中に立っているこの男性の人がイランの役者です。
75	で，イランの演出家と私とフランス人の演出家，3人で作品を作りました。これもフランスで制作したものです。	这部作品也是在法国制作的。	この作品もフランスで作ったものです。
76	これも日仏で作ったものですね。	这个是中日法三国制作的作品。	これは，中国と日本とフランスで作ったものです。
77	そしてこれがまあ，アンドロイド。	应该说右边的这位是机器人。「アンドロイド［日本語で発話する］」。	おそらく，右側のほうがロボットです。「アンドロイド」です。
78	もう1つ，これが，あの，ロボット演劇ですね。ロボットを使ったおしばいです。	还有一个就是，通过机器人制作的一个话剧。中间是机器人。	そして，これはロボットを通して作った作品です。真ん中がロボットです。
79	これも今，世界中を回っております。	这个也正在世界进行公演。	これも世界中で公演しています。
80	こんなことをしてきました。で，これ，どういう意味があるのかと，ま，	大概就是做了这些活动，究竟这些，通过机器人的这些，通过和机器人一起演绎的这些话剧到底意味着什么。	だいたいこのようなことをしてきました。では，ロボットと一緒に演劇をするのがどういう意味を持つでしょうか。
81	大学主催のシンポジウムですので，こういうのをやりました，というだけでは，あのー学問的な裏づけがなくなってしまうので，	这个毕竟是在大学举行的研讨会，不能仅仅只是说我们做了这项，我们做了这个活动，仅仅是说做了这个活动的话没有关于学问上的一些探讨。学问上的这种「裏づけの意味がなくなりませんので［日本語で発話する］」。听到了这句。	これは大学でのシンポジウムなので，この作品を演じたことだけではいけませんので。これだと「裏づけの意味がなくなりませんので」と聞きました。
82	少し遠回りですけど，それを今日はそれを説明させていただきたいと思います。	稍稍地进行，呃，稍稍的绕远了，把话题绕远了一些，解下来，我要正式进入今天的讨论的，这个，议题的骨干部分。	すこし遠回りしたんですけれども，これから，今日の中心に内容について話します。
83	あの，私は，大学，あの，大阪大学に来る前から，認知心理学という学問があるんですけど，それ，心理学	我来到大阪大学之前有一个认知，是在认知心理学。是在认知心理学的这个科目，担当的这个科目.	私が大阪大学に来る前に，認知心理学。認知心理学という科目を担当していました。
84	のかたたちと一緒に，まあ，いろんな研究をしてきました。	还有就是和临床心理学的人也做了一些研究。	そして，臨床心理学の人たちと一緒に研究してきました。
85	ま，その中の1つがですね，通常みなさんがですね，あの俳優はうまいな，あの俳優は下手だなと感じる，その根拠はなんなのか，	呃，就是我们会讨论那个演员他的演技很好，那个演员他的演技不好，到底这些所谓评价他人演技的这个根据到底来自哪里。	私たちは，この俳優がうまい，その俳優がうまくない，という評価をするんですけれども，この評価の根拠はどこから来るのか，を研究します。
86	っていういうことを，ずっと研究をしてきました。そんなことは，あの，研究できるのかと思われるかもしれないんですけど，	刚刚讲到，呃，到底判，判定演技好坏与否的根据在何处。我们在做这方面相关的研究。当然这个是否，是否能够研究这也，这也是有一定的问题存在。	演技がうまいかどうかで，その証拠がどこにきたかという研究がしている話をしてきたんですけれども，でも，そもそもこれが，研究できるかどうかという問題があります。
87	ま，今，やっぱり学問というのはどんどん発達していくもので，ある程度数値化したり，ある程度理論化したりできるんですね。	当然这个学问也是在不断的向前推进的，一定程度上将其进行数据化，将其进行理论化。	学問というものが進んでいて，ある程度数値化したり，理論化したりはしています。
88	で，たとえばその中でこういうことがわかってきました。	比如说在，在分析当中有这样的一种现象。	たとえば，分析の中で，このような現象があります。
89	どうも，私たちがうまい俳優と認知するのは，要するに，うまい俳優だと感じるのは，無駄な動きが適度に入っている人なんじゃないかってことなんですね。	我们通常判定一个演技非常好的演员的根据是，他没有多余的一些表演。也就是他进行了适，适可而止的表演。	その俳優がうまいかどうかの根拠の1つとしては，その無駄のない動きをしている，適合な動きをしているということです。
90	たとえば，ここにコップがありますね。このコップをですね，こう，がしっと取るなんて人は世の中にあんまりいないんです。	比如说这里有一个杯子，通常「がしっと［日本語で発話する］」，我猜这个「オノマトペ［日本語で発話する］」应该是，就是非常用力的，猛一下抓住杯子的这个人应该不会有，应该没有什么这样猛一下抓起杯子的人。	たとえば，ここにコップがあって，「がしっと」という「オノマトペ」は，おそらく力を使って急に取るという動きだと思います。このように急にコップを取る動きをする人はおそらくいないです。
91	リポビタンDの宣伝ぐらいですね，こんな，こう，がしっと取るなんていうのは。普通は，認知心理学の有名な実験があるんですが，	这，像是，如果会猛的一下拿起杯子可能是在某一个电视广告，还是什么样的情形下出现。通常的话我们作为临床心理学会是这样的反应。	えっと，がしっとという動きで取るのは，おそらくなにかの広告の中でしかないですけれども，臨床心理学の中では，えっと，通常このような反応をします。
92	ま，たとえば，取っ手付きのコーヒーカップとかですとですね，手前でちょっとワンバウンドして取るとか，それから全体を把握して取るとか，ちょっとほかのスプーンをさわって取るとか，4つぐらいに分類されるんですけれども，この	哇啊，「4つ［日本語で発話する］」，比如说在我们面前有一个咖啡杯，嗯，我们握住这个咖啡杯的手柄处，拿着咖啡的手柄处，或者是拿起这个托，托，咖啡杯的托盘处，或者是，拿起这个右，勺子的这个地方，说到了有四个，四种拿法，但是我只听到了三个。	ああ，「4つ」，たとえば，目の前に，コーヒーカップがあって，私たちはおそらくまず取っ手を取ったり，取っ手を取ったり，もしくは，受け皿を取ったり，もしくは，右を取ったり，スプーンを触って取ったり。えっ，彼は，4つの取りかたがあると言ったんですけれども，3つしか聞き取れませんでした。
93	の無駄な動きっていうのが入ります，必ず。人間には。こういうものを認知心理の世界では，マイクロスリップと，	这个在认知心理学当中是「マイクロスリップ［日本語で発話する］」，就是屏幕上的这个「マイクロスリップ［日本語で発話する］」。	これは，認知心理学の中では，「マイクロスリップ」と言います。スクリーンで表示されている「マイクロスリップ」です。
94				このマイクロスリップは，なにを指しているのですか。
95		自动，本来的反应。应该是。	人間の本能的な反応です。
96	要するに無駄な動き，ずれみたいなものですね，こういうものが必ず入るってことがわかってきました。ところが，	「無駄な反応が［日本語で発話する］」，会进行一些，不会做一些没有必要的动作。	「無駄な反応が」，無駄な反応はしないです。
97	プロの俳優でもですね，やっぱり人から見られていると緊張するものですから，	但是呢，作为一个非常专业的演员来说，由于被许多的观众，看着他的表演，所以，他会紧张。	しかし，プロの俳優として注目されると，緊張します。
98	この無駄な動きがですね，余計に多くなってしまったり，	嗯，重复一下，但是尽管作为一位专业的演员，由于他在临场发挥的时候，同时会被，嗯，许多的观众注视，所以，他会紧张。所以他就会难免产生一些，嗯，不必要的一些，加了一些多余的动作进来。	はい，少し繰りかえします。たとえプロの俳優でも，その場で反応をしていると同時に，たくさんの観客に注目されてしまうので，すこし緊張してしまいます。すると，彼が，やむを得ず，余計に無駄な動きが増えます。
99	あるいは逆に緊張して取らなきゃ取らなきゃと思っているから，がしっと取ってしまったりする。	或者是说，由于他紧张，他会觉得一定要好好的抓住杯子，然后呢，就会不自觉的猛地一下抓起杯子。	もしくは，緊張して必ずこのコップを取らなきゃと思って，そして，がしっとカップを取ってしまいます。
100	そうすると，これは普段の人間の動きと違うわけですから，あ，あの俳優の演技は不自然だな	但是呢，这样的话，就会变成会我们平常的这些反应，动作是不太一样的，那这样的话，就会被观众认为这个人的演技不太自然。	そうすると，普段の動きと違うので，この俳優の演技が不自然だと思われます。
101	というふうに私たちは感じて，あの俳優は下手だなと感じるんじゃないか，	嗯，由于我们看到了这样的一种不自然，所以我们就会反应，我们就会本能的觉得这个演员演技不好。	このような不自然な動きを見てしまったので，この俳優の演技が下手だと感じてしまいます。
102	っていうことなんですね。そして，もう1つ，ちょっと，俳優の大変なところはですね，この無駄な動きを適度に，演出でつけることができるんです。	还有一种，额，还有一种现象就是，这个专业的演员他可以进行非常自然的这个动作，反应。	うん，もう1つの可能性としてプロの俳優は，その自然の動きをすることができます。
103	ところが，俳優っていうのは，ちょっと悲しいもんで，	但是呢，作为一个演员会有一些「悲しいもんで，あとで［日本語で発話する］」，	しかし，俳優としては，「悲しいもんで，あとで」，
104	稽古しますね，練習します。セリフを覚えなきゃいけない，動きを覚えなきゃいけないから，練習します。練習を続けると，この無駄な動きが減っていってしまうんですね。	这个演员呢会为了表演，进行非常多的这个专业，训练。由于他一遍一遍地这个排练呐，训练，所以他会越来越发的减少这些，多余的这些动作。	演技をするために，たくさんの練習をするんですけれども，練習しているうちに，この無駄な動きが減ってしまいます。
105	そりゃそうです。うまくつかめるようになっちゃうんです。	这当然是无可厚非的。为了要非常的这个顺利的，自然的抓住这个杯子。	それはもちろん，当然のことですが。自然に順調にこのコップをつかめるためには。
106	わざわざ無駄な動きしてても，これ，うまくつかめるようになっちゃうんです。	嗯，减少了这些多余的，多余的动作之后才能够非常顺利的，非常自然的抓住这个杯子。	無駄な動きを減らすことによって，自然に，このコップを取ることができます。
107	ところが，世の中にはやっぱり天才っていうのがいて，どんなに練習を繰りかえしても，この無駄な動きがすり減っていかない，無駄な動きが必ず一定数ある俳優っていうのがいるんですね。	但是呢，世间中总有这么一些天才型的演员，他们就是不管训练多少次，排练多少次，一些多余的动作都不会减少。	えっと，ところで，世の中では，天才と呼ばれる俳優がいて，いくら練習しても，この無駄な動きは減らないです。
108				ここではですね。この無駄な動きが減らないという人，俳優のことを天才と言っていますね。
109		「はい，私はそう，理解しています「日本語で発話する］」。	「はい，私はそう，理解しています」。
110				うん，それはなぜ天才なのですか。
111		这个天才我认为是，他可以，他不会因为训练而自然的，叫什么，被迫变成什么样子。他就是还是他本来的样子，就是反应的呈现。他原本他自己反应的呈现。所以他不管被怎么训练，他好像不会因为被训练而改变了什么。我是这么理解的。	訓練をうけたことによって自分の演技が変わったりとかはしない，というのはおそらく天才の要素だと思います。そのままの自然の反応で，練習や訓練を重ねたから動きが変わったなどのことはしない，と私は理解しています。
112				じゃ，そうすると，この平田先生の主張としては，無駄な動きはいいことなのか，悪いことなのか，どちらですか。
113		「うん，そうですね［日本語で発話する］」。他一开始讲的是一般的人认为的这个演技不好是因为有太多多余的不必要的动作。接下来他又讲到另外一种情况，就是可以通过训练，他这种不必要的动作呢确实是会减少。但是，减少，额，减少的时候，他第三种又提到了一种天才型的演员，这种不管怎么训练，就是他不会减少。所以说到底这个「無駄［日本語で発話する］」，我觉得应该是，对哦，应该是说对于演员本身来说的他的自然，而不是，如果他，他的自然就是，像这种天才型的演员，他不管怎么样训练，他不会因为被训练嘛，而有所改变。他其实还是发挥了他的自然。就是没有，还是「今まで通りの反応，動作，無駄なことを減っていない。じゃ，やっぱり，役者による［日本語で発話する］」？应该是「役者による［日本語で発話する］」。	「うん，そうですね」。えっと，おそらく一般的に見れば，えっと，無駄な動きがないというのはうまい演技だと思われて，そして，その訓練されることによって，その無駄な動きが減るという話がしたんですけど。そして第3の可能性として，この先生の講義の中で，天才と呼ばれる人たちの話を挙げたのです。それは，おそらく，この人たちが，いくら練習，訓練されても，この自然のまま，自分を保つことができるということなので，うん，なので，この，無駄な動きはいいことかどうかは，おそらく人によるんじゃないかなと思います。「今まで通りの反応，動作，無駄なことを減っていない。じゃ，やっぱり，役者による」？「役者による」と思います。
114	で，どうも私たちは，そういう俳優を，うまい俳優，あるいは天才的な俳優というふうに呼ぶんではないか，ということが，	所以呢，我们通常会把演员叫成这个人的演技，这是演技非常好的演员这一类。和另一种天才型的演员这一类，的两类。	なので，私たちは，俳優を2種類に分けます。この人の演技がうまい。そして，もう1つは，この人は天才という2種類です。
115	研究の中でわかってきました。	这两种演员在我们的研究当中，额，也在我们的研究当中逐渐被，叫什么，被明确，或者是，大概逐渐明白这两类的演员。	この2種類は，私たちの研究の中で次第に明確されてきました。
116	で，一方でですね，石黒先生も，石黒先生の，	另一方面，「イシグロ先生，さっき石野先生じゃないですね［日本語で発話する］」。不是石野，「イシゴロ？イシノ？ちょっと［日本語で発話する］」，没有听太清楚。对之前的教授的名字听的不太清楚。	一方，先，「イシグロ先生，さっき石野先生じゃないですね」，石野じゃない。「イシゴロ？イシノ？ちょっと」，名前はちょっと聞き取れませんでした。その前の教授の名前は聞きとれませんでした。
117	あの，仕事はですね，そうですね，うまい演技というのは，マイクロスリップをどうやって安定して，表現していくことか，ま，そういうことを，いろいろ研究をしてきたわけですね。	刚刚的这个「イシゴロ先生は［日本語で発話する］」，他的研究就是如何将这种自然的反应要让他更好，更安定的表现。	その，今の「イシゴロ先生は」，この安定した表現をどうやって自然にでてくるのかの研究をしています。
118	で，石黒先生の研究というのはですね，ロボットがどうやって，人間社会に入っていくかっていうのが彼の一番の課題なわけです。	嗯，对于这个「イシゴロ［日本語で発話する］」老师来说，这个机器人如何进入人类社会，嗯，或者是，如何在人类社会与人类共存是它最大的一个研究题目。	この「イシゴロ」先生にとっては，このロボットがどうやって人間社会に入るか，あるいは人間社会で人間とどう共存するのかというのは一番の研究テーマです。
119	そうするとですね，そこでは，たとえば，お年寄りとか子供にこわがられないロボットを作らなきゃいけないんですね。	因此呢，我们就必须做一种机器人，它是不会让老人，或则是让小孩感到害怕的机器人。	そうすると，私たちは，その子供とお年寄りがこわがらないようなロボットを作る必要があります。
120	ところがですね，これ，ろ，こういうふうに，コップをがしって取ってしまうと，お年寄りや子供はこわがってしまうんです。そういう人，いないですから。	但是呢，比如说机器人拿起杯子的时候，它是用非常用力的，嗖的一下拿起杯子的话，其实就是会让老人感到不自然，感到害怕。	ところで，そのロボットが，コップを取るとき，がしっと取ってしまうので，お年寄りは，怖がります。
121	でも，今までの工学研究者というのは，基本的にはやっぱり技術を進化させたいですから，どうやって，このコップをうまく取るかだけを考えてきたんですね。	嗯，但是呢，至今为止的这个工学上的研究，研究的都是如何让机器人就是非常，非常顺利的拿到杯子。	今までの工学の研究の中で，いかにそのロボットに順調にコップを取らせるかというのは，課題だったんです。
122	産業用ロボットだったら，そりゃたい，大事なことですよね，きちんとつかめないといけない。	额，比如说，工业上，产业上的这个机器人的话，它们就是要非常的稳的抓住这个杯子。所以就是，额，可能，可能会出现非常快速的拿到，拿起杯子的这一种现象。	産業用，もしくは工業用のロボットだったら，この安定，えっと，しっかりそのコップを取るのが必要なので，がしっと取るという動きはむしろ，望まれます。
123	でも，きちんとつかめばつかむほど，お年寄りや子供にこわがられるロボットを作っちゃうってことになるんです。	但是呢，正是因为，额，更好的，更稳，更快的抓到，机器人被训练成更稳更快的抓到杯子之后才让小孩感到害怕。	しかし，ロボットが，しっかり，そして，速くコップを取るというふうに訓練されると，えっと，お年寄りと子供がこわがるようになります。
124	そうすると，技術が進歩したからといって，先ほど総長の話にもありましたけれど，技術が進歩したからといって，みなさんがそれだけで幸せになるとは限らないのと同じように，技術が進歩したからといって，ロボットが人間社会に単純に入っていけるわけではないってことなんですね。	因此就像是技术不断的被更新，不断被更新，而然后，额，这句话我听的很明白的，为什么忘记了。因此就是技术虽然是在被不断更新，不断进步，不断更新，但这就意味着人类越来越幸福了吗。其实意味着人类未必会感到越来越幸福的。亦或者是，技术不断往前进步了，但是机器人要如何的，就是，进入人类社会与其共存，就能够很好的进入人类社会与其共存，其实也未必，其实也未必能够吧。应该说的是未必能够。	なので，技術が進歩するように，進歩することによって，そして，このセンテンスはよく聞き取れたのに，なんで忘れてしまったんだろう。なので，技術が次第に更新し，進歩することになると同時に，人間も次第に幸福になると意味するのでしょうか。実際には，人間が，必ずしも，次第に幸福を感じられるとは言えないじゃないでしょうか。もしくは，技術が次第に前に向かって進んでいると同時に，ロボットが，うまく人間社会に入り，うまく人間と共存できるかが，必ずしも言えないですね。必ずしも言えないはずと思います。
125	で，それは，石黒先生は，独自に，もう2000年前後からお考えになっているわけです。	这其实也是「イシゴロ先生は［日本語で発話する］」，在两千年前后一直在思考的一个问题。	これも「イシゴロ先生は」，2000年前後で考えていた問題です。
126	で，石黒先生は石黒先生で，やはり認知心理学者とか人間工学の学者さんと一緒に，どうやってそういう無駄な動きをロボットに入れていけばいいかを研究なさっていました。	这就是作为认知心理学与这个人间「認知心理学と工学［日本語で発話する］」，和什么工学一起合作，一起合作的在思考，就是，额，怎么样让机器人更自然的进入人类社会。	それは，「認知心理学と工学」の研究で，まあ，いかにロボットをうまく人間社会に入らせるかという研究をしています。
127	ただですね，心理学とか，あとで触れますけど言語学とか，そういう学問というのは，基本的に，統計をとって，平均値を出す学問なんですね。	这就像是心理学也好，语言学也好，它们是通过一定的这个统计，然后，嗯，统计这个平均数，数据，额，通过统计这个数据，通过统计数据还是通过数据得到了一个平均值来被验证的一门学问。	そして，心理学とか，言語学というのは，うーん，統計を出して，平均値をとって，統計データで検証される学問です。
128	平均的に人間はこういうものですよ，こういう行動をしますよって学問なんです。	也就是，平均上来说，人类的话大概是这样的一种反应，是这样的一种反应的，这样的一门学问。	それは人間が平均的に，こういう反応だよ，ということを研究する学問です。
129	そうすると，無駄な動き，無駄な数値っていうのは，平均値に全部入ってっちゃうんですね。埋没してっちゃうんです。だから，どう，どうすればいいのか，わからない。で，じゃあ，ランダムにすればいいじゃないかってことなんですけど，どうランダムにすればいいか，だれも決められなかったんです。	因此呢，在这个平均值的这个当中会有一些，就是，额，画蛇添足的一些，上下移动的这些成分在。怎么样把这个「ランダム，ランダムの意味がわからない［日本語で発話する］」，我不太懂「ランダム［日本語で発話する］」的这个，我猜应该是，怎么样把这个，就是高低起伏，让这个高低起伏让他更加平均？更加接近这个平均值吧。还是，的意思吧。	なので，その平均値の中で，余計な部分が入っています。上下する部分があります。「ランダム，ランダムの意味がわからない」，「ランダム」という言葉の意味はわかりませんでした。おそらく，その平均値の中で，このような差が大きいところをどうやって取りのぞくかの話をしていると思います。
130	［以下略］	［以下略］	［以下略］	［以下略］	［以下略］